(指揮者/高橋利幸HP『徒然草』2008.12.13*百九十三段*より)

 大中 恩さんから、新しい楽譜を送って頂いた。今日届いたばかりだ。数冊のうちの一冊は、来年の1月1日に発行予定の曲集「明日」、次に新しいのが、今年の六月に発行された合唱組曲「あなたはひとりじゃない」だ。

 創作意欲に満ち溢れていることにまず、畏怖の気持ちをもつ。それだけで尊敬してしまうというか、人生の師とも思える人だ。

 私は、指揮者として、大中作品の指揮をして、その中で二曲の混声合唱曲を女声合唱曲に編曲をおねがいし、女声版「海の若者」と「秋の女(おみな)よ」の初演の指揮をさせて頂いたというくらいのお付き合いしかないのだが、それでも、新曲をお送りくださるやさしさに、ひたすら感謝を申し上げるしかない。

 おいくつになってもお元気だし、今でも、さらに作曲をつづけられ、出版もされていることには、ただただ畏怖の念を表さざるを得ない。シベリウスのようにある年齢からパタッと曲を作らなくなった作曲家だっているのに・・・。

 ある音楽研究団体の長の方で80歳近い方がおられ、私はその下で仕事をしている。この方もお元気だ。精神的にも、もしかしたら肉体的にも私より若い!と感ずるときも多い。

 これからの私の目標だ。音楽、美術、文学、と造詣が深い。このことも若さにつながっているかもしれない。話が奥深く・・・それは、人生経験の積み重ねでもあろうし、日ごろから哲学的な思索をされているからだとも思える。

 ある時期、その方だけが私を引き立ててくださったことがあった。その時の恩は忘れられない。少し年齢の若い私が、少しだけお役に立てる番が来たのだろうと思っている。本当は、私よりもお世話になった人がいるはずなのだ。人情、紙風船か・・・、人情は紙よりも薄く、木の葉のようにもろく、はかないものか、とふと思う。

 話は大中 恩さんにもどる。来年6月21日に、大中さんの曲集の合唱演奏会を開催する。曲目は決定してないのだが、誰もが知っている曲と、新しい曲との組み合わせにしたいとひそかに案を練っているところだ。

 O先生とT先生、その存在は私にとって大きいものだ。




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ねむの花 第5回演奏会 「女声合唱の世界 〜忘れられない名曲シリーズVol.1〜

指揮者/高橋利幸HP

大中 恩先生の新譜