(指揮者/高橋利幸HP『徒然草』2010.1.1*三百八十六段*より)



 年が改まり平成22年、2010年1月1日になった。
 大晦日の夜はとりあえず、三つのテレビチャンネルを動かしながら過ごした。ひとつは「紅白」、ひとつは「格闘技」、ひとつは「教育テレビ」・・・その後は「ジルベスターコンサート」と「ゆく年くる年」を一部分ずつ。

 演出の限りを尽くしたような「紅白」には、クラシック音楽系はどうも分が悪いと思った。相互に切り替えながら聴いて見ていくとすぐにそう感じた。演出の限りを尽くしたと書いたが、切り替えると画面の色彩が違う。これは当然だ。クラシック音楽の演奏会ではオペラを除いては特に凝った演出はないのだし、土俵が違うのだからとも思えるが、「音楽」を広くとらえれば同じ土俵だともいえないこともなく・・・3分間だけで見て聴き比べると、片方はほとんど完結し、片方は、曲のどこかを演奏している最中だ。大晦日に限って言えば「紅白」の勝ちだな。私的には。
 氷川きよしが「・・・のルンバ」を歌っていて、バックダンサーもいて・・・チャンネルを切り替えると、オペラ歌手が外国語で「あ〜、お〜」と歌っていて、偶々その場面が暗い場面で色が黒っぽかったりすると余計に印象の差がついてしまう。

 格闘技では、40歳と23歳の柔道オリンピック金メダリストの新旧対決が緊張した。肉体の鍛え方もすごいのだろうが、精神が折れない格闘技の選手には教えられることがある。精神が先か肉体が先かというのは比較にならない。おそらくその両方共を備えているのが一流選手なのだろうから。
 実力のない芸能人が大金をもらっているのは腑に落ちないが、格闘技の選手が高額所得者であっても至極当然に思えた。

 新年には時々「金箔入り」の日本酒を飲む。これは父親がまだ生きていて元気だったときに、お歳暮か何かでいつも金箔入りの日本酒があって、相伴にあずかったことがあり、その記憶があるからか。銘柄は「桜正宗」・・・これを特においしいとは思わなかったのだが、なんだか有難いような気持になって飲んだ。それで、今はもちろん自力で買っての金箔入りの日本酒だ。今年の銘柄は「松竹梅」それも上撰だから「吟醸酒」「純米酒」という特徴があるわけではない。
 それでも買うのは、これを飲むときには亡き父を少し思い出せるような気がするからだ。
 「亡き・・・」という言葉はあまり好きではない。「在りし日の・・・」という言い方もあるが、これも喪失感があらわされて使いたくない言い方だ。新年早々から湿っぽい「徒然草」になった。

 「紅白」で アンジェラ・アキ と いきものがかり が歌った「手紙」「YELL」、これを4日の「ねむの花ニューイヤーコンサート」で歌う。NHKの演出家と考えることが一緒だから私の選曲も悪くはない、と思える。合唱でのこの二曲・・・素晴らしいですよ。是非聴いてみてください。 




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ねむの花 第7回演奏会 「NEW YEAR CONCERT 〜忘れられない名曲シリーズVol.3〜

指揮者/高橋利幸HP

ニューイヤーコンサート Part2